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お父さんはミス・マープル

お題「好きなミステリー」

アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』、デヴィッド・スーシェがポワロを演じるテレビシリーズ『名探偵ポワロ』のスペシャル版、それがすこぶるよかった。あの吹雪で足止めを喰らった上に電気が止まってしまった寒々しい列車内とか、悪人役のトビー・ジョーンズとポワロのやりとり、列車に乗る前のイスタンブールでのエピソードも後々効いてくるし、エンディングでのポワロの葛藤はなんとも言えない。

そうはいっても本当はミス・マープルものが好み。みんなそう変わらない、そういう状況ではたいていの人はこう考えるものよ、と身近な人物(親戚やご近所さん)の例え話から推理する方法が素晴らしい。例え話で人を納得させたり、または納得したことは誰でも一度くらいはあるはず、その方法はいたって普通のこと。わたしはいつも父にその手を食わされていた。マープルが事件を解決するように、わたしの疑問や悩みを解決してくれたのだから父には感謝するのみだが。

たとえばシャーロック・ホームズミス・マープルはまるっきり異なるタイプのように見えるかもしれない。でもやってることはまるで同じ、周りの人や状況をよく観察すること。そして観察に基づき「あり得ないことを排除すれば最後に真実が残る」といった具合にミステリーを解き明かす。コナン・ドイルアガサ・クリスティも観察することが好きで、共に優れた慧眼の持ち主だったのだろう。

アガサ・クリスティはもちろんシャーロック・ホームズを読んでいる。子供時代には姉が犬の話やなんかを語ってくれたのを喜んで聞いていたそうだし、ポワロにもワトソンが必要だと思い至ってヘイスティング大尉に登場してもらったのだと自伝にあった。

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お気に入りはジョーン・ヒクソン版のミス・マープル

Evil Coffee Drinker

遡ること数日、ツイッター上での出来事。

 

英国のとあるsci-fiミステリィ作家が"I♡TEA"と描かれたマグカップの写真とともに「おはよう、みんな!調子はどうだい?僕はまだ紅茶とベッドの中さ」とツイート、

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するとそのツイートにイウォーク・シス・ロード(Ewok Sith Lord)という名のアカウトが"Coffee"と描かれたマグカップ写真で返信。

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それに対して作家さんが

「Evil Coffee Drinker(邪悪なコーヒードリンカーめ!)」

とRT返信、#teaforever(紅茶よ永遠に)というハッシュタグとともに。

 

その詳細はこちら

https://twitter.com/kevheritage/status/836490040574345220

 

それがわたしにはツボで、この作家さんの本がamazonで、kindle版だけど100円かそこらで買えるので、買って読んでみようかと思った次第。

 

何がきっかけになるかわからないっていうはなし。

 

 

カリフォルニア・ダウン

ロック様ことドウェイン・ジョンソン主演映画『カリフォルニア・ダウン』を見た。いわゆるディザスタームービーなんだけど、主人公が被災するのでなく、被災した妻と娘をレスキュー隊員であるロック様が手段を選ばず救助するというもの。

ロック様の映画としては誰かに薦めたくなるようなものではないんだけど、『ゲーム・オブ・スローンズ』ファンには是非見てもらいたい。

なぜかというと、スターク家の4人(実質5人)の子供たちの末っ子であるリコン役のアート・パーキンソンがオリー役で出演している。リコンがオリー?!と、ちょっと変な感じなんだけど、なかなかいい役を演じている。それに主人公の娘と一緒に行動をともにしているから全編にわたって出ている。リコンは途中から出なくなるし可哀想な最後だったから尚更なのかもしれないが、それだけで嬉しい気分になる。

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アート・パーキンソンは2001年生まれ、アイルランドのドニゴール(アイルランド北西部)出身。その他出演作にはダーク・ファンタジー映画『ドラキュラZERO』や日本でこれから公開予定のアニメ映画『Kubo and the Two Strings』などがあるので要チェック。

異星入境

『異星入境』はテッド・チャンの短編小説「あなたの人生の物語」が原作となった映画『メッセージ』の台湾版のタイトル。映画版原題の『Arrival』を意訳したもので、直訳すると「異星からの入国」かな。でも空港でDeparture(出発)を「出境」、Arrival(到着)を「入境」と書いてあったりするので直訳といえば直訳か。

その作品を含む短編集『あなたの人生の物語』を読みました。どれもおもしろかった。どうしてこんなおもしろい本をこれまで読まずにいられたんだろう。

 

バビロンの塔

宇宙が見えたというか、塔のてっぺんからの件りは真理なのではないかと思った。ある意味で世界はそうあるのではないか、と。心地いい読後感。

理解

こんなこと考えたこともなかった。『アルジャーノンに花束を』をちょっと思い出したけど、そんなレヴェルじゃなかった、異次元。  

ゼロで割る

オイラーの等式がきっかけになったとか。ある式の証明をみてその式の美しさに感動したことがあるひとならわかるはず。残念ながらわたしにはその経験がない。同級生がある式をみて「美しい」と言ったのを耳にしてビビったことはある。 

あなたの人生の物語

正直にいうと最初意味がわからなかった、過去なのか未来なのか現在なのか、バラバラで。宇宙からやってきた「それら」とのコンタクトの部分に関してはすごく面白いし、「それら」の文字には興味あるところで、わたしは読みながらアラビア書道的なものをイメージした。実際に作者が思い描いた文字をみることができないのを残念に思う。この作品に関しては作者の「作品覚え書き」を読んでようやくその本質を理解できた気がする。

七十二文字

最初ここはどこで何が起こっているのか訳がわからないのだけれど、読み進めて行くとわかる。これもまたすごいな、と思った作品。 

人類科学の進化

短編中の短編。科学の進歩で見える未来は人それぞれ。

地獄とは神の不在なり

作者の考え、というか、書いてあることにものすごく同意した作品、天使が出てくるファンタジィなんだけど。わたし自身は偶像化された神を信仰する習慣もなく、無宗教で生きているのでどうでもいいと言えばどうでもいいのだけれど、本当に同意した。テッド・チャンはすごい。

顔の美醜について  ー  ドキュメンタリー

どちらかというと醜のほうから書かれている気がする。美のほうにいる人間が云々カンヌンと、言葉を濁して書かないけど、そういうこと。

 

ザンダー及びサンダー

ザンダー・ケイジが戻ってきた!

ストーリーよりも何よりもアクションが見どころ!

ヴィンさまは言わずもがな

ドニーさんも言わずもがな

トニー・ジャーもしかり

知らなかったけどマイケル・ビスピンもれっきとした総合格闘家

ネイマールはサッカー選手

アイス・キューブはラッパー

そしてロリー・マッキャンはサンダー・クレゲイン"ハウンド"!

 

ゲーム・オブ・スローンズ』好きならみんなハウンドに何かしらの感情を持ってるはず。サンサを護ってあげたり、アリアを人質と称して助けたり、そしてそのアリアと旅をしていたときに明かされる火傷痕と兄マウンテンとの確執の真相に涙のひとつもこぼれよう。キャプテン・ファズマとの闘いに敗れ、アリアにニードルでグサリと一突きされるも、まだ死に絶えてはなかったあのハウンドが、ちょっとお馬鹿で憎めないキャラのテニソン役で登場!

そしてなんと、そのテニソンの相方的な存在として元EXOのクリス・ウー!誰がこんなコンビを予想出来ただろうか。しかもクリスはとても楽しそうに活き活きとした演技を見せてくれた。これでわたしはクリス・ウーのファンになった。

 

あと、女優さんたちがインド人のディーピカー・パードゥコーンブルガリア系カナダ人のニーナ・ドヴレフ、オーストラリア人のルビー・ローズ、他にもコロンビア人やイギリス人などと、これまたワールドワイド!

 

観たあと、なんかわからないけどいいな、というあの感覚が去来。『ワイルド・スピード』のようになってくれることを期待。

 

ジ・アメリカーノズのゴキゲンな主題歌(?)


The Americanos - In My Foreign ft. Ty Dolla $ign, Lil Yachty, Nicky Jam & French Montana [Video]

 

クリス・ウーのトリプルXがフィーチャーされてる曲

Kris Wu - Juice (Official Music Video)

 

奇異博士

ベネディクト・カンバーバッチ主演の『ドクター・ストレンジ』、評価を全く聞かないからつまらないんだろうとは思いつつと、気分転換しようと金曜日レディースデイで割引している映画館へ観に行った。最近はカンファタブルな椅子に座って3D IMAXで観ることが定番化しつつあったけど、昔ながらの背もたれ高いアンカンファタブルな椅子で背筋伸ばして首伸ばして(じゃないとスクリーンが全部見えない)2D字幕でえっこらしょっと観てきた。

 

そしたら思いの外おもしろかった!これはIMAX3Dで観るべきだったのでは?と。

劇中"アヴェンジャーズ"という言葉が出てくるまでマーベルシネマティックユニバースのことなんか忘れてた。わたしはそこに関心があまりないから、そのシリーズは半分くらいしか観てないし、Netflixドラマ『ルーク・ケイジ』で"ニューヨーク決戦"という言葉が度々出てくるけど、未だになんのことなのかわかってないし、どの映画を観ればわかるのかも知らない。だからドクター・ストレンジはマーベルシネマティックユニバースのことはほとんど関係なく観れて楽しめる(わからないと困るのはオマケ映像くらいかな)。

 

この映画の基本概念は多元宇宙と時間、そして魔術(魔法)。魔術で空間、時間を操れるとしている。その魔術でそれらをどこまで操るのか、操っていいのか、というのが一種の見どころかな。サイエンス・フィクションとファンタジーが合わさった世界観での戦いも勿論見どころ。

時間ってなんだろう?

時間って難しい。どう説明するんだろう。日常生活で時間といえば直線上のある一点で、それは連続していてとどまることはなく、常に未来と過去が隣合わせで、今は今しかなく、今はすぐに過去になるし、未来はいずれ今になるし、過去にもなる。『スター・トレック/ディープ・スペース・ナイン』の第1話でも時間の概念がない異星人にそんな説明をしていた気がする。

多元宇宙ってなんだろう?

宇宙は1つではなく、わたしたちが存在し、認識している宇宙以外にも複数存在しているということ。今のところわかりっこないことなのでどうしようもないのだけれど、あると思った方がより楽しいはず。地球のある天の川銀河以外にも銀河は恐ろしくたくさんあって、人類のような生命が存在しないと考える方が非論理的かもしれないのだし。

 

ドクター・ストレンジが師事することになる魔術師(魔法使い)のマスターことエンシャント・ワンのキャラクターが男性から女性へ、かつ東洋人から西洋人へと設定変更されたことには色々非難もあったけど、彼女も元々はそこへ流れついたケルト人でいつしかマスターになったという設定にしてあったので、誰でも受け入れる寛容なアジアということで、それはもうどうでもいいことに思えた。

そして演じていた女優さんは『ナルニア国物語』で白い魔女を演じたティルダ・スウィンストン。ソーサラー繋がりでいいんじゃないって思ったし、しかも彼女は『オルランド』という映画で、男性から女性へと自然と性転換し400年生き続けるという役を演じたことがあるのだから、この設定変更ではある意味打ってつけの配役だったのかもと。

 

それと敵役のマッツ・ミケルセンデンマークの至宝と言われているので堪能すべし。

ベネディクト・ウォン演じるウォンに名前は"ウォン"だけかとベネディクト・カンバーバッチ演じるスティーブン・ストレンジがいろいろ言うくだりが笑えた。グラミー賞受賞アーティストのアデルは聞こえてこないと思うけどビヨンセは聞こえてくる。

 

続編もありそうで楽しみ。ドクター・ストレンジのコスプレにはやっぱり慣れないし、似合ってるとも思わないけど。それでも夜は明けるしね。

存在の耐えられない軽さ

中国語だと『生命中不能承受之輕』。

映画化もされたそんなタイトルのミラン・クンデラの小説がある。

夜中に鬱々としてると、ふと、自分の軽さを感じた。

宙に浮くかと一瞬思った。

まるで存在しないかのような軽さ。